- 投稿 2018/02/21
- コラム
前回の記事では、どうしても守らなくてはならないものは、自己肯定感であり、その根拠だ、という話をしました。しかし世間的価値観を根拠にして自己肯定している限りは、それはいつも頼りなくどこかで不安が残ります。
いつかリストラされるのではないか、いつか大病を患うのではないか、いつかひとりぼっちになるのではないか。人は大抵、自分の弱いところは見ないようにしているのではないでしょうか。
そのなけなしのプライド(自己肯定のひとつのあり方)を世間的価値観という根拠で保とうとしているわけです。自分は卑怯だということ、臆病だということ、利己的だということ、自分には人間的に欠点があるということ。本当は自分は人間的に弱いのに、それを自分が直視するのは自己否定的に感じられてつらいので、防衛して見ないようにするわけです。
防衛とは、自己の現実(自己肯定不全= 自己否定感)の直面化からの防衛のことです。