自助グループには、ファシリテーターの役割をする人がいます。のばらの会では、しもむらじゅんいちが基本的にはファシリテーターをつとめます。

 

自助グループのファシリテーターというのは、もちろん治療者ではなく、当事者のひとりであり、また必ずしも特定の人に固定したものではありません。

 

ファシリテーターの役割は、ひとつはミーティングの司会進行です。誰からシェアをはじめるかという順番を決めることと(よくあるのは、ファシリテーターからはじめて時計回り)、参加者の人数が多い場合は、時間の配分を配慮することです。

 

例えば10人の参加者がいるとすると、90分の時間の中で、1人が話せるのは、およそ10分弱となります。参加者みんなが均等に話ができるのが原則ですから、事前に、一人10分位でお願いしますと伝え、一人で、15分も20分も話す人がいた場合には、「そろそろ、まとめに入っていただけますか」と、やさしく話者に伝えるのも、ファシリテーターの役目です。

 

これらは、どちらかというと、形式的なことですが、ファシリテーターにはもうひとつ大事な役割があって、それは話者のシェアの内容に関するものです。多くの自助グループでは、「言いっぱなし、聞きっぱなし」というルールを使っています。それは、シェアの内容は、ミーティングの中だけで完結させて、他の話者のシェアの内容に対して、自分のシェアの中で、コメント・批判・質問したりしない、またミーティングが終わった後にもシェアの内容を持ち出さない、ということです。

 

話された内容は、そのミーティングの中だけで、その話者の話している間にだけに、留めておくのです。そこで、ファシリテーターとしては、参加者がこのルールに反するようなシェアをはじめた場合、このときに限って、シェアの途中に、その話者に対して、介入します。

 

その話者に、やさしく、「他の参加者のシェアへのコメントや批判はお控えください」と伝えます。

 

いいっぱなし、聞きっぱなしとはいえ、どんな内容でも、無条件にゆるされるというものではなく、このような場合には例外的に口をだすこともあります。そしてその目的も、結局は、このミーティングの場が、参加者にとって「安全な場所」であるように、ということです。

 

のばらの会では、わたししもむらじゅんいちがファシリテーターをやりますが、リーダーとか治療者ということではありませんが、ファシリテーターとしては、力をもたせます。ファシリテーターに力がないと、だれもが同じ立場で好き勝手な言動をして収拾がつかなくなることにもなりかねません。

 

だからのばらの会は、1人世話人である、しもむらじゅんいちがファシリテーターをやり、ミーティングのしきりをします。これはこの会のひとつの前提であり、メリットだとおもいます。だって、単なる当事者の集まりじゃ、誰に力をもたせるかを決めるのは難しいでしょう。また何でもみんなで決めるとなると、参加者一人一人に負担がかかって、かえってしんどいでしょう。

 

のばらの会は、わたし下村順一の一存で、ミーティングの運営に関わる判断ができるという意味では、独裁かもしれませんが、そのようなやり方をするのは、シェアをする場のミーティングの安全を守るためなのです。

 

しかし、本当にわたしに公正な判断ができるのかと、不審がる方もいるかもしれません。そういう方は、まず、ミーティングに参加してみて、わたしを実際に観察してみて、この人にミーティングのしきりを任せてだいじょうぶか、ジャッジしてみてください。もし、あぶないとおもったら、以後参加しなければいいだけのことですから。

 

わたしとしては、どれだけ続けられるかわかりませんが、開いている間は、ミーティングの円滑な進行と、安全な場所つくりに気をつけていきたいとおもいます。